2009/11/20

次回(12/3)もデータを用いてMixed Model

前回(2009/11/19)のエビ研は、Mixed Model初級編(3)ということで、SPSSを用いてデータ解析を行いました。

この回でも土屋政雄さんが、サンプルデータと、それを用いて練習するための資料を提示してくださいました!(つっちーお忙しい中どうもありがとう!)
そのデータ:High School and Beyond (HSB) dataの解析では、それぞれの学校に通う学生の数学の成績について考えました。

11/19は、球面性についてのお話や、intraclass correlationの算出の仕方、その大きさをどのように考えるか、共分散行列についてなどなど、いろんなところに話は飛びつつ、「Mixed Modelをする前に、まずする分析」まで進みました。
(級内相関を考えるにあたっては、小野寺 孝義編訳「基礎から学ぶマルチレベルモデル」(ナカニシヤ出版)の中で説明してあった級内相関の考え方はわかりやすかったです。)

この回は、「まずする分析(= Example 1: The Unconditional Model)」で時間切れとなりましたので、次回はまた同じデータと資料(後述)を用いて続きを行います。
Mixed Modelを知りたい人、使用予定の人、どのような方もどうぞいらしてください。
日 時:2009年12月3日(木)11:00~
テーマ:Mixed Model 初級編(4)
場 所:医学部3号館 2階S210(計算機室)

また、Mixed Modelを用いた研究で解析方法について丁寧に記述してある論文をお持ちの方は、是非ご紹介ください。

以下は、用いたデータと資料です。


サンプルデータは、10/01付けで掲載したつっちーリストの末尾、[機関のページ]に掲載されている、
UCLA Stat Computing Portal Multilevel Modeling Portal
http://statcomp.ats.ucla.edu/mlm/default.htm
からダウンロードしました。

この中の
UCLA ATS Resources on Multilevel Modeling内にある
SPSS Topics on Multilevel Modelingを開き
http://www.ats.ucla.edu/stat/spss/topics/MLM.htm)、
そこの「Singer Examples in SPSS」から「hsb12.sav」をダウンロードしました。

資料は、同じくつっちーリストの<統計ソフト>[SPSS]内に掲載してある、
Painter J. Designing Multilevel Models Using SPSS.
http://www.unc.edu/~painter/SPSSMixed/SPSSMixedModels.PDF
を用いました。

この資料には、上記データ(hsb12)を用いた場合のSPSSのシンタックスとその出力が書かれています!

今回行ったExample 1. The Unconditional Model(資料p.5に掲載)は、
こんな↓シンタックスです。
MIXED mathach
/METHOD = REML
/PRINT = SOLUTION TESTCOV
/FIXED = | SSTYPE(3)
/RANDOM = INTERCEPT | SUBJECT(school ) COVTYPE(UN).

これは、まだMixed Modelの前段階と言いますか、mathach(学生の数学の成績)を従属変数とするということと、random効果としてのschoolしか投入されていません。

また、ここでのCOVTYPEはどの共分散構造を選ぶかを指定するということで、デフォルトではUN(unstructured)ではないのだそうです。(詳しくはSPSSの説明書をご覧ください。)

出力結果については、資料を見ていただくとして、Mixed Modelを行う前に、まずはこの分析をして(このデータで言えば)学生の数学の成績の切片と学生間の分散、学校間の分散を把握しておきましょう、ということだな、と理解しました。

次回のExample 2から、固定効果も入ります!


Painterさんの資料はすばらしいので、これを見ただけで分かる方もいらっしゃると思いますが、グループでわいわいやると、少し理解しやすいような気がする!とうれしく思っています。

ご関心のある方は次回も是非いらしてください! (文責:宮本有紀)